5−5.ゲームの流れを観戦

 では、実際のゲームがどのように進むのかを見ていきましょう。

 今回観戦するのは「1−2.ゲームの進み方」で動いていたゲームです。
 当時は、なにが起こっているかわからなかったゲームも、今のあなたなら理解できます。


白の1手目

 まずはキングの前のポーンを進めます。中央にポーンを並べるのが目的です。
 これによって、クイーンとビショップはナナメ方向への通り道を得ました。

ゲーム開始


黒の1手目

 同じくキングの前のポーンを進めます。白のポーンが並ぶのを防ぐためです。
 次に白のポーンが並んでも、取ることができます。

黒の最初の1手


白の2手目

 じゃまな黒のポーンを取るために、ナイトを中央へ進めます。
 キャスリングのための道も1つ空きました。

ナイトを中央へ進める


黒の2手目

 タダでポーンを取られてはたまらないので、ナイトを進めてポーンを守ります。

ナイトでポーンを守る


白の3手目

 キャスリングのため、ビショップを中央へ進めます。
 これでキャスリングのための準備は整いました。

キャスリングの準備のためにビショップを進める


黒の3手目

 ビショップの通り道を作るため、ポーンを進めます。
 さらに中央のポーンを、ナイトと共同で守る形になりました。

ポーンを守りながら通り道を作る


白の4手目

 ナイトを進めて、中央を強化します。
 本来ならここでキャスリングをするべきですが、まだ余裕があると判断しての1手です。

本来ならキャスリングをするべき


黒の4手目

 ビショップを進めて、白のナイトにプレッシャーを与えます。
 うっかり白のナイトが動けば、ビショップでクイーンを手に入れることができます。

ビショップでナイトをピン


白の5手目

 白は何を考えているのでしょう!
 ナイトはクイーンの大事な壁になっているのに、ポーンを取りにいってしまいました。

ピンを無視してナイトが無謀な飛び込み


黒の5手目

 当然、大事な壁をなくしてしまった白のクイーンを、ビショップで取ります。
 これで戦力は白がマイナス9点、黒がマイナス1点。圧倒的な戦力差です。
 黒は勝利を確信します。

白がクイーンを失う


白の6手目

 白のクイーンが盤上から消えた瞬間、勝利を確信したのは白の方でした。
 そう。これは白が仕組んだ巧妙な罠!
 チェック!

チェック


黒の6手目

 黒がチェックを防ぐ手は、1つしかありません。
 キングを1歩前進させて、チェックを逃れます。なんだか雲行きがあやしくなってきました。

白の罠にハマった黒


白の7手目

 チェックメイト!!
 まさかの大逆転。黒はチェックを逃れるすべがありません。
 美しいチェックメイトの形です。

チェックメイト


 通常はオープニング(序盤戦)→ミドルゲーム(中盤戦)→エンディング(終盤戦)と、ゲームが進んでいきます。

 今回、観戦したのはオープニングのうちにチェックメイトになった、かなり珍しいゲームです。

 このゲームのように、白が仕組んだ罠のことを「ハメ手」と呼びます。
 黒にしてみれば、まさに「ハメられた!!」ですね。


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