6−1.棋譜の読み方

 これまでチェスのルールを説明するのに、避けてきたことがあります。
 それは、アルファベットや記号による解説です。

 なぜならそれは、とてもわかりにくいものだからです。


 しかし、あなたが強くなろうとするとき、過去の名人たちの対戦記録「スコア(棋譜)」を読むこともあるでしょう。

 ですから、ここで簡単に説明していきます。
 これを知らなくてもゲームはできるので、読み飛ばしてもらってもかまいませんよ。


 チェス盤は8×8のマスがありますね。
 それぞれのマスには番地がふられています。
 次で説明しますので、じっくり見ないでください。目がいたくなりますよ。

マスの番地の読み方


 マスの番地を調べるには、下のアルファベット左の数字を見ればよいのです。

マスの番地を調べる


 では、こんなところでも問題です。
 1手でクイーンを「c2」へ移動させてください。


 駒はアルファベットの大文字で表します。

キングキング
クイーンクイーン
ルークルーク
ビショップビショップ
ナイトナイト
ポーンポーン

 これだけ覚えれば、駒がどこへ動いたか表現できます。

 「Qc2」と書いてあれば、クイーンc2へ動いたことになります。

クイーンがc2へ移動


 この「Qc2」に記号を付け足すことがあります。

 ・ 相手の駒を取ったときは「c2」とします。
 ・ チェックだったときは「Qc2」とします。
 ・ チェックメイトだったときは「Qc2」とします。


 では問題です。以下の順番で、駒を動かしてください。

 1.Rh6
 2.Qf6
 3.Rh8


 

今の問題に、黒の動きも付け足して記録すると、以下のようになります。

 1.Rxh6 Kg7
 2.Qf6+ Kg8
 3.Rh8#

 はい。これでスコア(棋譜)の完成です。
 チェスは「白の1手目」→「黒の1手目」という表現なので、「1.」の横に2つ並びます。


 下の図から「e4」とするとき、どんな動きになるでしょう。
 2通りありますね。こういう場合は、もともとの番地を付け足して区別します。

同じ番地へ移動

 現在の番地は左のルークが「c4」。右のルークが「g4」ですね。
 「」は同じなので、アルファベットだけを付け足します。

 「c4」のルークが「e4」へ移動したときは「e4」になります。
 「g4」のルークの場合は「e4」です。

 ルークが縦に並んでいる場合は、番地の数字だけを付け足せばいいですね。


 ポーンの移動は「e4」というふうに、座標のみで表し「P」は付けません。
 相手の駒を取ったときは、前にいた番地のアルファベットと「」を付け足します。

 下の図で説明します。
 「c2」のポーンが「c4」へ移動したときは「c4」になります。
 「g5」のポーンが、「f6」にいる相手の駒を取ったときは「f6」になります。

ポーンの表記法


 ポーンがプロモーション(昇格)したときは、「」と駒のアルファベットを付け足します。

 ポーンが下の図のように進み、クイーンにプロモーションしたときは「e8=Q」とします。

プロモーションの表記法


 キャスリングをしたときは特別な表現をします。

 右にキャスリングしたときは「O−O」とします。
 左にキャスリングしたときは「O−O−O」とします。

 ルークが動くマスのぶんだけ「」が付くと覚えてください。

キャスリングの表記法


 ゲームの終わりは、チェックメイトならば「」が付くのでわかりますね。
 しかし、降参や引き分けで終わったときは、勝負の結果を記入する必要があります。

 白が勝ったときは「1−0」と最後に記入します。
 黒が勝ったときは「0−1」と最後に記入します。
 引き分けだったときは「1/2−1/2」と最後に記入します。


 ここまで学んだことで、1ゲーム全てを表現することができます。

 実際のゲームのスコアでは「!(良い手)」や「?(疑問の手)」が付いていることもありますが、駒の動きとは関係がなく感想のようなものです。


 最後のまとめです。以下の順番で、駒を動かしてください。

 1.Nxg4+
 2.O−O−O+
 3.a8=Q#


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