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世界チャンピオン挑戦者決定戦 ラウンド3
Aronian, Levon Kramnik, Vladimir
現在、世界チャンピオンに挑戦する参加資格を得る闘いが行われています。
世界チャンピオンを除く、ワールドトップ8の面々が総当たり戦で試合をします。
その優勝者が晴れて世界チャンピオンに挑む権利を与えられます。
世界チャンピオンになれば永遠の名誉と富(過去には一億を超えたことも)が与えられます

さて今回取り上げるのはアロニアンvsクラムニクの戦いです。
非常に興味深く、チェスというのは深いゲームだなぁと感じた試合でした。

1.e4 
アロニアンにしては珍しいチョイス。アロニアンはc4、d4、Nf3を武器にしている。

1...e5
クラムニクは当然の一手。

3...Nf6 
ベルリンディフェンス。クラムニクはこの形のエキスパートで
過去この戦法を活用して世界チャンピオンになった。

4.d3
アンチベルリン。ベルリンディフェンスはさんざん研究され、白番がアドバンテージを
思ったよりも取りにくいことがわかっている。よってメインラインを避けている。

6.0-0
ここで「e5のポーン、ただやんw」ととってはいけない。
6.Nxe5? Qd4!でナイトが死ぬ。

6...Qe7
ポーンを守る一手。Nd7やBd6もある。

7.h3
黒番からのBg5を防いで、バックランクメイトが決まらないようにポーンを上げる手。
手待ちにも使われ、useful moveと称されることも多いが・・・

7...Rg8!!
じっくり戦うならキングサイドキャスリング、激しく戦うならロンキャスだが
それ以上に激しい一手を選択。通常白番の何気ないh3を咎めることは難しいが
全力で咎めにきた。

インタビューでクラムニクは「数年前にこの手があることに気が付いたが、最も効果的な
場面までとっておいた。アロニアンは普段e4を指さないし、最大のチャンスと考えた」
と述べていた(意訳)

8...Nh5
センターを無視してひたすらに攻める。

9.c3
相手がセンターを無視して攻めてきたらセンターから反撃。今回は黒キングもセンターに
いて二つの意味で効果的であるが・・・この反撃は速度が足りなかったのかもしれない。Nc3がいい。

10...g4!
ひたすら攻めるのがよい。ポーンを少々失っても、刀を収める鞘が無くなったわwくらいの気持ちで。

11...Bd6
キングサイドだけ見てみよう。
ここで黒の攻めに使う駒は2B+N+Q+R 白の守りに使う駒はN+R+Q
現状黒の数が圧倒しているため、白は非常に苦しい。

12.g3
白はフィアンケットするBがない状態でgポーンを突いている。これは非常に不安定で黒のc8Bが
f3に来たら悲惨な状態になる。

14...Qe7
白はQ交換したい。黒はQ交換したくないという結果白のQはアクティブに、黒のQはパッシブになった。
しかし、Qxh4をひそかに狙っていることに注意。

15.h4
Be3と展開したほうがいい。

16.Qc4
白はe4ポーンをクイーンやビショップでとられてはいけないことに注意。

18.Qa4?
悪手。苦しいがQd3とするしかない。もちろん白がQd3なら黒はRad8とテンポよく指せるが、それでもQは
守りに使わないといけない。

18...f5
好手。次にf4と指してキングサイドのポーンを分裂させるのが目的。

19...Rxg5!
このような形ならエクスチェンジダウンなんて気にする必要がない。
ここで評価値はー5以下になるため、トッププロ同士で持ち時間の長い試合であれば
終わっているレベルである。細かい解説は省略する。

24...Bd5!!
なにをやっても勝ちクラスの差がついているが、それでも芸術的な一手は紹介しておきたい。
普通自分のd3Rが浮いている状態なら守るか、逃げるかの二択だが
さらにBを捨てる一手を放つ。
これが最善手で決め手である。
どっちの駒をとってもQe4+で試合終了なので、白はf3が延命の一手。どっちにしろ負けなのだが。
1. e4 e5 2. Nf3 Nc6 ... 閲覧数: 212 18年03月14日